やあ!マネキンボクサーだよ。
地方の中小企業で名ばかり管理職をしているよ。
設備投資について思うことがあったので、書いていくよ。
- 遊休設備の再活用
- そもそもが投資の失敗
- 帳簿上は資産でも…
- 傷口を広げる再稼働
- そのサービスは本当に必要?
- 負債以下の不良資産
- 忙しさを生むのは利益のない仕事
- 設備投資も投資…損切りは重要
- 経営者の資質
- おわりに
遊休設備の再活用
僕の働いている会社で「遊休設備の活用策を考えろ」という会議があり、僕のいるセクションで何とかすることになったんだ。ナンセンスな話さ。上司に対して、受けては駄目だと言ったんだけどね…。
そもそもが投資の失敗
その遊休設備は、とあるセクションのために購入されたものなんだ。額はおよそ1千万円。特殊な設備なんで、そのセクション以外に使い道はないんだ。
そのセクションは採算が採れず閉鎖に。この設備だけがほったらかしになったんだ。3年前くらいの話さ。
そもそもが
セクション閉鎖=設備投資失敗
て話さ。
帳簿上は資産でも…
本来であれば、セクション閉鎖時点でその設備を売って現金化するべきなんだけど、特殊すぎて引き取り手がいなかったんだ。場所もとるし困った状態さ。
1000万円するので帳簿上は資産。でも現金にできないものって資産かな? 利益を生むこともないんだぜ? 売ることも出来ず、利益も生まない資産の価値って実質ゼロじゃん。
捨てれば投資は回収できないし、決算のときに除却損を計上しないといけない。見かけ上、利益が減っちゃう。経営者としては避けたいかもしれない。
でも投資は失敗しちゃったんだ。受け止めないと。
傷口を広げる再稼働
投資額を回収するには利益を生まなきゃいけない。本来の目的で利益が生めなかったものに、それを期待するのは酷じゃないかな?
結局、遊休設備の活用策って、利益を生まない顧客サービスとか、違った方向に行きがちになる。うちの会社もそういう流れで僕のいるセクションに話がきた。
でも利益が出なくて本当にいいの?
利益がなければ赤字の垂れ流し。設備稼働のランニングコスト、人件費、いろんな負担が稼働することで発生していく。そんな企業活動ってありなのかな?
そのサービスは本当に必要?
顧客サービスって何のためにするのかな? どんな業種でもサービスすることでお金をもらってる。製造業だって「作り出す」というサービスさ。新たなサービスして、追加のお金がもらえなければ、そるは単なるタダ働きさ。
タダ働きが、未来の顧客を生むとか、顧客を維持するために絶対必要ということなら話は別。だけど、ちゃんと考えてやっているかな? してもしなくても変わらないなら、最初からやらないほうがいいよ。
負債以下の不良資産
帳簿上は資産の遊休設備、顧客サービスに使うことで、赤字を生み続ける設備になる。利息を払って借りる負債よりもタチが悪いよ。負債は利益を生むために、利息を払って借りるもの。赤字だけを生む資産は負債以下だよ!
忙しさを生むのは利益のない仕事
利益の出る仕事だったら人も雇える。だけど利益を生まない限り、単なるタダ働き、仕事が増えるだけさ。いつまでたっても忙しいままになっちゃう。マンパワーだって貴重な資源、大事なところに使っていかないと、人は離れていくよ、心も体も。
設備投資も投資…損切りは重要
結局、何が言いたいかっていうと、設備投資も投資なんだ。投資である以上、失敗することもある。失敗したなら損切りが大事なんだ。
安易な再稼働は、株で言えばナンピン買い。再び上がるのを待って、さらに投資額を増やす行為で、上がる見込みがあればいいけど、ないなら損失を広げる行為さ。
それよりは損切りをして、損失を最小限に抑える。設備投資についてもそれが大事なんだ。遊休資産で利益を生めないなら、捨ててしまう。どうせいつかは使えなくなるんだ。早めに決断したほうがいい。設備を置いておく場所だってタダじゃないんだ。
経営者の資質
多分これは日本的経営なんだと思う。遊んでいる設備はもったいない、タダで捨てるのはもったいない、どうにかしろ!と。
でも投資の観点から考えればナンセンスな話ではあるし、赤字を生むものを作り出すのは経営者として失格だと思う。
だいたい活用策を違う現場で考えて実行しろなんて…設備投資の失敗の責任を、他の現場に押し付けているだけなのにね。
おわりに
今日のブログは、愚痴みたいなもんだけど、もし遊んでいる設備を、他に転用しようと考えてる経営者の方が読んでくれたなら、それは利益を本当に生むことなのか、もう一度考えて欲しいな。
そして絶対やめて欲しいこと、それは後付けで利益を作り出せと現場に強要すること。粉飾を生み出すきっかけになるから。
それじゃ、また次回!ヨロシク頼むよ。